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立川市の政策課題の抽出、3.研究員のコラム、4.ヒアリング記録 平成17年度まちづくり政策協働研究事業 | 立川市

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(1)

2.立川市の政策課題の

抽出

(1)立川市を

1)わが国・首都圏における今後の主な社会潮流

■人口減少時代の到来

・わが国の人口は2005年にピークを迎え、その後、減少に転じ始めた。

・東京都、多摩地域(市部)についても、2015年前後を境に減少に転じると予測されている。

■少子・高齢化の進展と生産年齢人口の減少

・多摩地域の高齢化率は、2000年の約14%から2015年には約23%まで上昇し、一方で15歳未満の人口

は約13%で推移すると予測されており、その結果、生産年齢人口が減少する。

■経済のグローバル化の進展

・産業・経済の活動範囲のグローバル化がさらに進む。

・中国やインドなど東アジアの国々の経済規模が拡大する。

・産業の国際分業・移転が進むとともに、海外からの就業者の受け入れ需要も増大する。

■右肩上がりの経済成長の終焉

・東京の経済は、東京構想2000によると、2015年までの間は概ね現状の労働力を維持すると予測され ているが、長期的には生産年齢人口の減少が重しとなって作用する。

■地方分権と行財政財源の地方への移譲の進展

・地方への権限と財源の移譲が進み、地方の「責任の拡大」の流れの中で、都市の力量が問われるよ

うになる。

■都市間競争の激化

・地方分権の流れは、広域的な都市間競争をこれまで以上に激しいものにする。

■環境・エネルギー問題の顕在化

・地球温暖化やヒートアイランド現象が一層顕在化し、環境負荷の軽減に向けた生活様式の見直しな

どが、より具体的に求められるようになる。

2)立川市の置かれている主な状況と今後の見通し

■立川の人口規模、市域面積は小さく、人口密度が高いため、今後の大きな人口増加は期待薄

・立川市は17.4万人(05年国調)で、多摩地域26市9番目、26市平均の約15.4万人とほぼ同じ規模な自 治体であり、多摩地域の他都市と同様に、将来、人口が減少方向に転ずると見通されている。

・可住地面積(24.17km2)は第7位であり、26市平均21.7 km程度。 ・一方、人口密度(69.4人/ha)は多摩地域西部では高密。

■就従比は多摩地域で最高位に位置し、多摩居住者の雇用を支えている。

・多摩地域で就従比が1.0を超えるのは、立川と武蔵野の2市のみ。

・立川の1.21は武蔵野の1.09を大きく上回る。職機能面で広域的な拠点性を有する。 ・就従比、都市産業機能集積の増大を背景に上昇傾向で推移している。

■卸売業など、産業を支える機能集積と経済規模に特筆すべきものがある。

・卸売業年間販売額は多摩地域第1位(02年7581億円、2位は八王子の6256億円、他は大きく離れる)。 ・小売業売場面積は、多摩地域第3位(04年27万㎡、1位は八王子の50万㎡、2位は町田の43万㎡)。

■IT産業など、対事業所サービスの中心としての役割を強めつつある。

・立川には、IT産業の立地が集中し、周辺の産業群のサービスコアとしての役割が強まっている。

■経済活力を維持・活性化していくための産業基盤に不安定な部分がある

・立川は製造業の出荷額は多摩地域で18位(02年613億円は第1位の府中市9458億円の1/15にとどま る)。

■銀行貸出残高は多摩地域第3位であり、多摩の金融経済の拠点

・多摩地域における銀行貸出残高は、上位3位(第1位:町田、2位:八王子)までが4位以下を大

きく引き離す。

・預金残高では多摩地域第4位であり武蔵野に抜かれる。

・人口当たりの金融機関本支店数は武蔵野に次いで2位。

■公共交通の結節拠点

・多摩地域有数の鉄軌道ターミナルを形成。(JR立川駅、多摩都市モノレール立川北駅・立川南駅の

合計乗車人員はH15年度18万人/日で多摩地域第3位。私鉄を含む乗車人員の1位は町田駅、2位は

吉祥寺駅。なお、JR立川駅の乗車人員15万人/日は中央線の新宿駅以西で最大)

・立川駅の公共交通利用30分圏域の人口は220万人、吉祥寺駅290万人に次いで2位。

■豊かな土地資源を背景として基地跡地等において高次都市機能の立地が進んでいる

・立川は都市中心部に豊かな土地資源を有しており、多摩地域では貴重な資質。

・国立病院、国語研究所、自治大学校、広域防災基地施設、国営昭和記念公園等の立地。

・今後も都市軸沿道における立地の展開を予定。

■大学の集積は少なく、文化イメージに希薄な面がある

(2)

<参

現況・市

識等

見た立川市の主な特性と

立川市の主な特性(優れた点) 立川市の抱える主な問題 備 考

社会 ・ 経 済

人口 ・現在、多摩地域の中では比較的人口増加が堅調。 ・人口規模は多摩地域の中で比較的小さい。 ・人口の転出入が激しい。(定住率が低い。) ・今後、人口増加は大きく望めない。

・人口(約17万人)は多摩地域26市の中で第9番 目。人口密度は第13番目。

・2010年以降人口減に転じると予想される。 周 辺と の つ

な が り ・ 交 流

・就業の吸引力(就従比)が極めて高く、多摩地域における中核的な都市を形成。 (立川、武蔵野以外は通勤流出超過)

・広域商圏を有し、周辺市から多くの買い物客が訪れている。

・国・都の施策における「業務核都市」、「多摩の核都市」の位置づけ。

- ・就従比(従業者数/就業者数=1.21)は多摩地

域の中で群を抜いて高い。

産 業 ・ 地 域 経済

・卸売業、専門サービス業、事業サービス業などの産業集積が高い。 ・業務機能や経済活動の集積が高く、多摩の金融経済の拠点を形成。

・周辺地域における電気機械器具製造業等の先端技術産業、研究開発企業、コンテン

ツ産業の集積

・市内におけるものづくり産業(製造業)の集積は低い。 ・事業所数は多摩地域の中で第5番目。従業者数 は第4番目。

・工業従業者数は多摩地域の中で第17番目。 ・卸売業年間商品販売額は第1番目。

都市基盤 交通 ・多摩地域における公共交通ネットワークの結節拠点を形成。※1

・JR立川駅の利用者数は多摩地域JRで最大。全鉄道では、町田駅、吉祥寺駅に次 いで3番目に多い。

・多摩都市モノレールの南北への延伸計画(運政審答申第18号)

・立川駅周辺における南北の連絡、回遊性が低い。。 ・圏央道開通に伴う北関東、東海方面を睨んだ広域道路交

通の優位性の相対的低下の危惧

・南北方向の幹線道路の整備。

※1 市内の製造業、サービス業の企業アンケー ト で は 、「 交通の 便 の 良さ」 が 事 業所開 設 理

由、事業活動上のメリットとして評価されてい る。

都市機能 ・国の機関等の高次都市機能、中核的施設の存在。

・昭和記念公園、多摩川、スポーツ施設など広域的なレクリエーションの場に恵まれ る。

・JRA馬券売場、昭和記念公園は年間利用者数がそれぞれ300万人、250万人と多 い。

・多摩の商業集積地の中で立川駅周辺は比較的高い集積を有する。多摩住民は新宿駅 周辺に次いで立川駅周辺を最も頻繁に利用。

・都心地区に機能立地の可能な空閑地が存在。(国有地) ・立川駅及び駅前の再開発の進展。

・ネットワーク多摩等の大学との連携強化

・市内における産業プラットホーム機能(大学)の集積は 低い。

・最低居住水準を下回る住宅、誘導居住水準に達していな い住宅が多く残る。

・市内の大学は1校。

・金融機関数は多摩地域の中で第3番目。

・立川駅周辺の売場面積は多摩の中で吉祥寺駅周 辺、町田駅周辺に次いで第3番目。

市民生活 コ ミ ュ ニ テ ィ 、 市民活 動

・NPO活動などの市民活動が活発。 ・住みよさランキングが全国第4位と高い。

・自治会加入率が近年急速に低下。(平成11年60%→16年 54%)

社会福祉 ・生活保護、ホームヘルプサービスなど多くの福祉サービスが展開されている。(人 口当量)

・社会福祉関連の財政支出の膨張。 ・高齢化の進展、介護需要の増大。

・市民の平均所得が低く、生活保護率が高い。 安全・安心 ・広域防災基地における防災機能の存在。 ・地震に強い住宅づくり、まちづくりが課題。

環境 ・豊かな自然環境を有する。 ・人口当たりのごみ排出量が多い。 ・1人当たりごみ排出量は多摩で第1番目。 行財政 財政 ・地方税収入に占める法人関係税の割合が多摩地域市町村の中では高い。 ・財政の健全化。(財政収支の均衡、財政構造の改革等)

市民意識 等

市民 アンケ ート

・市民アンケートにおいて、住みよさへの評価、定住意向が高く、日用品の買物、自

然やみどりの豊かさの満足度が特に高い。

・風紀、防犯、歩行の安全性に対する市民の評価が低い。 ・文化イメージが希薄。立川ならではの文化に裏付けられ

たライフスタイルが希薄。立川文化の創造が課題。 都 市 イ メ ー

ジ のアンケ

(3)

(2)分野

政策課題

1)政策課題の抽出及びその相互関係

都市経営の持続可能性を確固なものとするためには、人々の暮らしと経済活動を地域に根ざしたもの

し、生み出される付加価値を地域住民に還元する必要がある。

その指標の一つであるの行財政の状況を見ると、立川市は、多摩地域の他市に比較して、企業の経済

活動によるところが大きいという特徴を有している。住民税の構成において、法人による割合が32%の

水準は、武蔵野市と並んで、多摩地域では突出して高い。

課税対象所得額が減少傾向で推移し、団塊の世代のリタイアにより厳しさを増す社会環境の中にあっ

て、都市経営の基盤を強化し、市民生活の安定を支えていくためには、「民間企業による地域で行われる

経済活動の増進」と「生活にかかる時間や移動経費等の負荷の軽減」が重要性を増す。

以上の認識に立って、以下の2点をこれから本研究会で検討していくべき基本的な政策課題と位置づけ る。

○豊かで負荷の少ない、ゆとりある市民生活・くらしの実現

○地域経済の持続可能性の確立

これらの政策課題の相互関係を整理すると、右記のように、「豊かで負荷の少ない、ゆとりあるくらし

の実現」と「地域経済の振興」が目的の柱に位置づけられ、「都市基盤・社会資本のストックを活用す

る」ことがそのための方策として位置づけられる。

<目標>

生活の基礎的条件である

地域経

持続

可能性を

確かなものにする

<キーワード>

■知価創造の拠点都市を目指す

■周辺の産業群の活力を牽引するエンジ

ンとなる

■「立川ならでは」に磨きをかけ、消費

経済や交流活動を吸引する <目標>

地域資源を新たな視点で活用し

かで

負荷

ない、

とりある

民生

活・く

しを

現する

<キーワード>

■誰もが不自由なく行き来することのでき

る都市を目指す

■安心・安全のくらしを支える社会システ

ムを構築する

■お年寄りも主婦も生きがいを持って活躍

する社会を構築する

■子供が夢を持ち・誇りに思うまちづくり

を目指す

そのため、これまで蓄積されてきた

都市基

資本

・人的

資源等

トッ

を活

する

<検討対象となる主な分野と範囲>

■産業・経済分野・・・市内企業の高度化・ネットワーク化など

■都市づくり・交通分野・・・都市内公共交通・基地跡地活用など

(4)

2)分野別政策課題(案)

次年度、研究会で検討する政策課題は、今後の立川市にとって戦略的に重要となる政策の実現に資するテーマで、かつ具体的な事業やプロジェクトに結びつくテーマを選定し、議論を重ねることによって検討の範囲を拡大 していくことが適当であると考える。分野別の政策課題(案)を以下のとおり想定する。

都市基盤・社会資本・人的資源等のストックを活用する分野と検討テーマ 政策課題・目標

産業経済分野 都市づくり分野 教育文化・生活環境・福祉分野

かで

負荷

ない、

とりある

民生

活・く

しを

現する

<目標・キーワード>

■誰もが不自由なく行き来すること のできる都市を目指す

■安心・安全の暮らしを支える社会 システムを構築する

■お年寄りも主婦も生きがいを持っ て活躍する社会を構築する

■子供が夢を持ち・誇りに思うまち づくりを目指す

■「立川ファン」の吸引方策の検討

・交流人口の拡大、まちなか観光の吸引、身近な時間 消費活動の増進によって、コミュニティ活動、経済 活動の活性化を図る。

・立川市民であることを誇りに思う定住人口の増大に もつながる。

(シティセールス、来街者・就業者の視点に立った支

援策、昭和記念公園との連携、都市観光施策の推進

など)

■総合的な交通対策の検討

・鉄軌道、バス、道路交通、徒歩に関する総合的な交通対策のあ り方。(自転車・歩行者を重視した交通システム検討を含む)

■軌道系交通網と結びつくバスサービスシステムの検討

・中心市街地を回遊するバスサービス(丸の内シャトルやメトロ リンク日本橋のようなサービスの可能性)。

・移動制約者の生活支援のためのコミュニティバス(病院、福祉

施設、公的施設との連携など)。

■災害に強いまちづくりのための生活道路再整備の検討

・例えば、主要生活道路の電線類地中化などのマニュアルづくり を行う。(阪神淡路大震災の際、幅員8m以上は歩行者交通の閉 塞はほとんどなかったことが参考)

・公共交通網と結びつき、バリアフリーも含めた、今後の生活道 路整備のモデルを検討する。

・ネットワーク形成のための不連続区間を抽出や、公園との連接 の問題を探ることも有効。(例えば、地区計画などに結びつく)

■コンパクトなまちづくりのための方策の検討

・機能複合のあり方を考える。(密度の分布構造を考える)

・ライフステージの変化に合せた地域内での住み替えを可能とす る住宅政策。(例えば、基地跡地の住宅は、大規模な土地利用可 能性の継承の意味もあわせて賃貸とするなどといったことも含 む)

・環境への負荷の軽減も範疇に入る。

■安心・安全コミュニティの回復方策の検討

・安心・安全なくらしを支えるためのコミュニティの ネットワーク構築等の方策。

・包括支援センターとの協働によるネットワークづく り。

・プラットホーム(支援基盤)となる仕組みづくりが 重要。

■住民参加型の文化創造拠点づくり ・コミュニティの回復の目的を含む

・教育分野などとの連携による「たちかわ再発見」活 動や、地元経済界と有志の参画による都市観光の振 興

・農業の体験型・地産地消・直販などによる食文化の

創出と付加価値増進

■高齢者や主婦の生きがい・就業支援の仕組みづくりの 検討

・自宅近くで社会参加し、働くことのできる仕組みを

構築する

・アクティブシニア事業の事業範囲の拡大

・女性総合センターと、産業創発を目的とする事業体 との協働も考えられる

・センター機能のあり方に加えて、育児等のための周 辺環境整備も検討

地域経

持続

可能性を

確かなものにする

<目標・キーワード>

■知価創造の拠点都市を目指す

■周辺の産業群の活力を牽引するエ ンジンとなる

■複数企業のグループ立地のための拠点形成方策の検討 ・市内の住工混在地区等に立地し、設備更新や拡張に

問題を抱える企業が多数存在する。(砂川地区等) ・ヒアリングやアンケートにより意向把握するととも

に中核企業の発掘を行う。

・商工会議所の参画を得て、望ましくはコーディネー ターとなって体制づくりとプロジェクト化を目指す ・基地跡地への導入・将来の散在国有地エリアの地区

形成を先導する。

■企業ネットワークづくり・創業支援のための事業体づ

■都市軸沿道の機能立地誘導方策・土地利用条件の検討 ・別途進められている検討を補完。

・大規模な単位の権利関係を優位性として生かし、継承する方策や

賑わい創出の方策など。

・土地処分のための条件や、床利用のルールなどがアウトプットと なる。(国への要望事項等を提言)

■中心市街地における駐車場サービスシステムの検討 ・まちづくりサポートシステムとして位置づける。

・基地跡地地区や市庁舎跡地周辺地区などを対象として共同利用 駐車場のサービスシステムのあり方を検討。

■住み・働き・遊ぶ場としての魅力づくりの検討

・ロサンゼルス郊外のアーバイン(UCLAを誘致した) や、シアトル、フェニックス等において、「エッジ シティ」や「アーバンビレッジ」という言葉で表現 される、「住み・働き・遊ぶ」の魅力に富んだ郊外

型のまちづくりが行われ、そこから多くの新産業が 生まれている

(5)

.研究員のコ

ラム

ここでは、まちづくり政策協働研究会の座長及び研究員から平成18年3月に寄せられたコラ ムを掲載する。

立川市まちづくり政策協働研究

報告書

コメント

東京

(座長)

本報告書は、2005年度「立川市まちづくり政策協働研究事業」の成果物である。本

研究は、立川市役所庁内の理解はどうであるかはともかく、当職としては、総合計画の改

定が終わった立川市が、将来の立川市が目指すべき方向を研究するという中長期的な視野

を持って、準備的に情報データ基盤を整えることを目標に、事業としたものと了解してい

る。

本研究が立ち上がったのは2005年8月であり、それから半年強の期間ではあったが、

平日の夜19:00から、月1回のペースで開催されてきたものであり、かなり精力的に

展開されてきた。正直申し上げて、ここまでエネルギーを注ぐものとなろうとは思っても

いなかった。のであるが、参加している皆さんの積極的な関わりや、毎回のヒアリングの

おもしろさなどで、皆勤したところである。

本研究事業の1年間を終えて、当職の思う所感は以下のようなところである。

第1に、「協働研究」と呼ぶに相応しく、市民(生活者と事業者の双方)、行政職員、大 学研究者、企業(コンサルタント)の4セクターの関係者が円卓に集まって、非常に活発に 研究を進めることができた。ちなみに、政治学・社会学的には、このようなメンバー構成

は、地域権力構造を理解する上では極めて興味深く、立川市の特性を考えるときには重要

であろう。ついでながら、この「協働」なる言葉が、必ずしも世間では認知されていない

ことが、ある企業の方のヒアリングから改めて確認されたことも、一つの収穫であった。

第2に、この事業は、具体的に何かの決定・実施に繋がるというよりは、将来に向けた

情報基盤の整備にある。このように、「具体的な何か」に結びつかないときには、なかな

か関係者の理解を得ることは難しく、また、市民も感心を持続させることは容易ではない。

つまり、「これをして何になるのか」にすぐに答えられないからである。ただ、反面、具

体の事象や利害関係に捕らわれないだけ、自由かつ気楽に参加できるメリットもある。結

果的には、後者の要因が強く、この研究会は楽しく続けられ、また、前者の観点からも、

庁内外の一定の理解を得ていたようである。

(6)

機能を目指すものでもある。このテーマに関しては、当職はかつて相模原市の市政専門調

査委員だったときに『相模原市における政策研究機能の再構築の方向』(2002年6月)とし てまとめたことがある。相模原市は、その後、自治体シンクタンクとしての「相模原市都

市みらい研究所」を設置したようである。立川市では、組織というより、機能としての自

治体シンクタンクを目指しているのかもしれない。市民研究員を中心とするバーチャル・

シンクタンクである。とするならば、立川市の政策に反映できるような政策情報基盤を生

み出していけるかが、今後は問われよう。

第4に、当職自身は未来志向の政策研究は得意ではなく、本来は、過去検証指向の政策

研究をしたかったという思いはあった。実際、本研究に関する相談を受けていたときにも、

そのようなことは伝えた。しかし、結果的には、そのような市政の検証作業はほとんどで

きなかったといえる。勿論、現状への調査は、結果的には過去の積み重ねの結果を研究す

ることではあるので、全くしていないわけではない。しかし、立川市の過去の政策(例え ば、モノレール建設、駅前再開発などの個別事業から、総合計画や各種計画の策定・改訂

などまで)を、具体的に検証してはいない。当職は、現在川崎市職員研修所の職員研修の

一環として、検証型研修として、過去の政策を点検することを試行している。本研究事業

でも、過去の点検・検証をしてみたいとは考えている。

以上、長々と所感を書かせて頂いたところであるが、実際のところ、協働研究は非常に

勉強になり、また、楽しいものであった。本協働研究は、市民委員の方々、立川市役所企

画政策課の職員の方々、および、コンサルタントの方々のご協力を得て、そして、中央大

学・細野助博先生の指導を受けて、行われた。これらの方々のご協力なしには、このよう

な成果をまとめることは不可能である。最後ではあるが、改めて感謝の意を表させて頂き

(7)

立川市が

将来

き都市像について

伊藤

立川市を取り巻く社会経済環境が変化を続ける中、限られた経営資源を効果的・効率的に

活用し、最大の成果を生み出すことにより、いかに市民満足度の向上を図るか。現在は、

まさにそうした事が求められている局面だと思います。なかでも私が重要だと考えるのは、

市役所=民間企業、市民=株主かつ顧客との認識を持つ感覚であり、ならば今の市役所に

は民間企業と同様な経営手腕が求められていると考えます。だとすれば、経営的な視点か

ら現在の行財政システムの質的転換を図り、時代の要請を敏感に感じ取り、株主・顧客た

る市民ニーズに柔軟に対応できる仕組みを構築する必要がありますし、その一方で行政の

スリム化や財政の健全化も必要です。つまり、行政のスリム化、財政の健全化を進めなが

ら、低コスト・高サービスの実現を目指すという二律背反的な目標をクリアする必要があ

るわけです。その上で、私たちは次の世代に持続可能な自立した行財政基盤を手渡してゆ

く責務があるのです。そこで、こうした二律背反的な難しい目標をクリアするために、①

事務事業のゼロからの見直し、②市民との協働による市政運営、③民間活力の積極的な活

用、④職員数の削減などが必須となりますが、魅力的なまち・立川市をつくる観点から私

自身が「まちづくり政策協働研究事業」として重点的に取組みたいと考えているテーマは

「市民との協働による市政運営」です。何故ならば、市民と行政が協働・連携を進める社

会基盤として、市民と行政、市民相互が互いに信頼・協調し合うネットワークを創出して

行くことが必要であり、このネットワークによって、より効果的・効率的に公共サービス

を提供することが可能となるし、この協働のネットワークを保持し、発展を支えコーディ

(8)

都市

(

まち

)

くとき

1.都市(まち)は「傾く」か?

「国が傾く」という言葉ある。同じように「家が傾く」「会社が傾く」もあるが、これ

は「破産」の一形態なので「国が傾く」とは意味が違うと思う。その「国が傾く」ならば

「都市(まち)も傾く」だろうか? 現代でも生活に不便な農山村ならば離村や廃村という

形で「傾き」「滅びる」ことはあるが、『大都市近郊の立川市の場合はどうか?』と、私は

この研究会に参加した頃から漠然と考えている。

「都市(まち)が傾く」とは何か?

一般的には市町村も財政破綻すれば財政再建団体に転じるので「傾いた」ことになるが、

これも家や会社のケースと同様に破産の話。私が考える「都市(まち)が傾く」とは、「そ

こに住んでいる市民や事務所・店舗を構えている企業が市外に逃げ出したり、引っ越し先

や進出先に立川市を選ばない、誰も寄りつかない、素通りされる、活気のない、見切りを

付けられた」やや暗いイメージを想定している。日本各地の地方都市にはこのような傾き

かけた都市が既にある。将来、立川市もこうならないという保証はどこにもないと思う。

2.選ばれる都市(まち)に。

上の『市民や企業が市外に逃げ出す』や『立川市以外を選ぶ』は、立川市に代わるとこ

ろ(ライバル都市)があるから『比較され、選別される』わけで、そのライバル都市との競 争に負ければ「傾く」ことは明白だ。しかし、他の都市(まち)と比べて立川市には比較優 位なものがあったので『今日がある』わけで、「選ばれた理由(その優位なもの)は何か?」 「比較したライバル都市との差はどのくらいあるか?」「それは今後どう変化するか?」

「新たなニーズはあるか?」等々の分析と将来予測は常に必要である。さらに、その前提

条件である社会情勢等の変化に合わせた(または、変化を見通した)まちづくり条件の設定 と検証・見直しを継続的に行わないと立川市が「見捨てられたり、選ばれない都市(まち) になる」のも時間の問題だと思う。

子どもを育てるのに「その子の個性をのばせ」や「得意なことを見つけて誉めろ」とい

うが、立川市が将来目指すまちづくりの方向も同じだと思う。今日の立川市があるのは偶

然ではなく、何らかの必然的な要素や原因があり、その結果、市民や企業に「選ばれた」

と思う。立川市の個性や得意なことと、その背景にある要素・原因を見つけ、かつ不得意

(9)

立川市が

将来

き都市像について

島田

立川市は、多摩を代表する都市である。東京都心にこれほど近く、また、物質面だけで

ない未開拓な部分の都市がどれほどあるだろうか。様々な分野での発展性を秘めていると

考えるのであれば、それは日本を代表するモデル都市へと変貌する可能性も出てくる。

しかし、その可能性における意気込みはあってもどのように行えば実りある都市へと発

展していくのであろうか。市民のそれぞれの期待の中で未知数の可能性とともに、成功さ

せていきたいが不確実であるその術(すべ)を模索しているのが現状である。

日本では、行政と企業が圧倒的影響力を持ち、経済至上主義が突出している、と言われ

ている。また、少子高齢化に伴って派生的に広がる地域の社会問題を行政側だけで解決す

るには困難であり、市民の自発的な協力と、市民と行政との協働によるネットワーク連携

の構築も期待されている。

もし、将来目指すべき都市像について意見を言わせてもらえるならば、市民のための市

民による社会参加、つまり市民が折りに触れ、主体的に自らのあり方を決定していく成熟

した社会を築く必要性があろう。それには、地域社会を取り巻く、市民(NPO、住民自治

組織含む)、行政、企業の三つが大きく影響を及ぼすのではないだろうか。この三つが地

域において、それぞれに抱えている課題を解決していくことが重要と思われる。

①市民(住民自治組織)… どのようにして社会参加率を高めていくか、社会参加にお

ける地域関係の希薄化の克服と課題追求。②行政 … 地域の個人の個別的課題が重複し

ている部分についての粘り強い解決策。③企業 … 地域における社会貢献のより一層の

向上。これらが連携し、克服していく中で、より充実した市民社会のネットワーク構築が

出来上がるのではないだろうか。まずは、そこを中心に将来目指すべき都市像を考察して

(10)

研究事業を

して思う

まち

立川像

直樹

様々な研究により、交通の要衝として市外との交流が、立川の特性であり、大きな強み

である事を、あらためて再確認しました。NPO、企業は市内を拠点にしつつも市境を意

識しない活動を展開しています。立川は多摩の中核として個人や団体の暮らしや営みにお

ける多摩地区の交流拠点となっています。多摩が持つ実力は都道府県並みの規模となって

おり、立川は県都(県庁所在都市)と似た傾向が散見され、昼間人口が夜間人口を上回り、

住民からの納税額に比べ、事業所からの納税額の比率が高い特性となっています。

働きに来る人、駅近くの各種学校で学ぶ人、ショッピングする人、映画館や国営公園等

で遊ぶ人、ギャンブルに興ずる人、寺院参拝する人、この昼夜の民族大移動は連日繰り返

されます。これらの昼間人口をパートナーと位置付け、このエネルギーを市民力として立

川のまちづくりに活かす方策の検討が必要と考えます。昼間人口の各位を、お客様ビジタ

ーとしてだけではなく「‘立川パートナー’として迎えるから、どうぞ立川を第2の生活

の場、暮らしの場として大いに愛着をお持ち下さい。」という例えば‘開市宣言’などの

試みはいかがでしょうか。開かれた市の‘立川パートナー’増加は街の活気となり、地域

経済を潤し事業者からの納税額増加により良好な自治体経営維持にも寄与します。

立川ファンが拡大する事は、住民票・参政権を持つ在住市民にとっても誇りに思え、住

んで良かったと思えるまちに繋がります。在住市民と‘立川パートナー’との協働(連

携・コラボレーション)による公益活動(コミュニティ・地域づくり)に期待します。継

続可能な新しい公共を支える健全な市民自治を育み、高齢化社会にあっても、立川の発

展・繁栄を無限にする可能性を持つ方策の一つとして捉え、模索してみたいと感じます。

(11)

未来

につながる都市づくり

たまし

地域経

研究

勇樹

日本の都市は、どこに行っても駅前は同じようなビルが立ち並び、街そのものに景観的

な特徴が失われている。立川はどうかと言うと、ここ数年で駅前の景観は大きく変貌を遂

げている。ペデストリアンデッキと高いビルの間をモノレールが行き来する光景は、まる

でSF映画に出てくる近未来都市を連想させる。従来から立川は多摩地域の交通の結節点

として大きな役割を担ってきたが、昨今は商業施設の充実に加え、公共施設や民間企業の

集積も高まり、業務核都市としての機能や役割も十分担えるようになってきた。立川市の

将来の都市像を考えるとき、立川を訪れる人にとって街が魅力的であることは当然として、

立川市で生活している住民にとっても便利で快適な暮らしができる街でなくてはならない。

今や400万人が生活している多摩地域の中心としての役割と、住民の利益が相反するも

のであってはならない。これからは「地方分権の時代」と言われ、様々な課題や問題は独

自に解決していかなければならず、それだけにはっきりとした将来像を描き、市民との知

恵の出し合いの中で十分なコンセンサスを得ていく必要があると思われる。幸いにも、立

川市は多摩地域の中心として、交通、商業、業務機能のどれをとっても優位に立っており、

将来的にも大きな発展の可能性を持っていることから、前向きな、夢のある将来像を描く

ことができ、さらに今後公共施設等が集積してくれば、「県都級の都市」の実現も可能で

あると思われる。立川市の周辺に大きな商業施設や娯楽施設の建設が予定されてはいるが、

商業機能、業務機能に加え、文化機能の充実を図り、「心のかよう緑豊かな健康都市立

(12)

立川市が

将来

き都市像について

活動

ンターたちかわ

輝明

賑やかな駅前、広大な昭和記念公園や基地跡地、競輪場や場外馬券場、欅並木や農地の 広がり、その他、花火大会やウドの生産、そして、モノレールに玉川上水など、立川とい う「まち」を形容する言葉はたくさんあり、多様で雑多で、こだわりがありそうでなさそ

うな?そんな立川が私は好きだ。

私は、仕事柄、立川市内のボランティアやNPO団体、福祉施設、企業マン、学校の先生、 市役所に勤める人、そして、多くの地域住民の方々と接する機会が多いが、みんなそれぞ れ「まち」への想いを持ち、豊かさや市民生活の向上を考えている。実に、多様で魅力的 な人が多い。

近年の社会状況を考えると、地域社会は、今後も少子高齢化が進み、あらゆる場面での

競争も激化して、何となく閉塞感に覆われ、暮らしに不満や不安を抱く市民が増加しそう である。しかし、立川は雑多で多様な顔を持った「まち」であり、魅力的な市民も多い可 能性にあふれた「まち」である。これから更に魅力的な「立川」を築いていくには、立川 の持つ「まち」の魅力と市民の持つ魅力を結びつける都市を築いていくことではないだろ

うか。それには、「まち」や個々人の多様性や価値観を認め合い、お互いが持つ「強み」 をつなぐ仕組みを作ることが重要なこととなる。みんなで考え協働し「まち」を創造して いく。そんな気概や情報があふれる地域社会を築いていく必要があるのではないだろうか。

基本はやはり、お互いの顔が見える関係作り。人間関係、地域社会の回復だと思ってい

る。こうしたことが、人と人を結び、ハードもソフトもつなぎ合わせ、分野を超えた「ま

ちづくり」の源泉になるのではないだろうか。まずは足許から。そんな視点で今後の立川

(13)

立川に

求めら

れていること

立川

会議

芝田

達矢

立川は、まちづくりも進み、多くの人が集う“まち”になっています。JR立川駅周辺 には、大型店が集積しており、集客施設としては年間250万人の“観光客”が来場する 国営昭和記念公園があります。また、南北の交通アクセスとしてすっかり人々の足となっ

ている多摩モノレールをはじめ、JR線・西武線・市内を縦横無尽にバスが走り、これだ

け商業集積が進み、交通網が整備されたことにより来街者が増加したという点で立川の凄 さが現れています。

それが顕著に現れている点が、街を行き交う人々が平日でも混雑している状況や土曜日

曜祝日に見られる商業施設への入庫待ちによる交通渋滞など都市機能が整備されるほど来 街者は立川に対して不安不満が感じられます。

立川周辺でも、昭島や武蔵村山では都市開発が進み、集客施設がオープンし、立川へ来 街することを回避し混雑を避け、その方面へ流出されることが懸念されます。

このように立川が発展している現状に甘んじることなく、常に都市競争を勝ち抜くため にハード面だけの整備だけでなく、今後はソフト面の整備充実が求められるのではないか と考えます。

ソフト面の充実として、①年間を通した市民参加型によるイベントの実施 ②おもてな しの心で来街者を迎える ③情報発信の充実 ④統一的なテーマによる市民へのアピール

⑤観光施設の発掘 などが上げられるのではないでしょうか。

立川に来ればいつでも何か“楽しいことがやっている”という期待感が芽生え、来街者 に対して心のこもったおもてなしを気持ちよく立川で過していただき、リピーターとして

次につながる仕組みとして、情報技術を駆使し様々な情報を発信し、立川の“ファン”を 増やしていく。というような流れが出来るのではないかと思います。

今こそ、ソフト面の充実を図るべき時期であり、そのことについて行政・市民・各種団 体が知恵と労力を出し合い、衰退しない街づくり・ジリ貧にならない街づくりをしなけれ ばならない時期・時に入っているのではないでしょうか。

“人・もの・金”有効かつ効率の良い事業展開を一生懸命考えていき、少しでも立川の 発展に役立つ仕事をしていきたいと思っています。

(14)

まちづくり政策協働研究の可能性について

立川市

政策部

企画

政策課

邦彦

地方分権の進展の中、地域特性を活かしたまちづくりが求められてきており、まさに 「地域の知恵比べ」の時代になってきています。このような認識のもと、中長期的なまち づくりに関する政策を提起することを目的として、この研究事業を立ち上げました。この 研究を進めるにあたっては「二つのこだわり」を持って研究を展開することとしました。

一つは、統計資料や理論のみに走るのではなく、市内の様々な分野でご活躍のトップラン

ナーをゲストに迎えて多角的に立川の「いま」を分析すること、二つ目には、市民研究員 を公募することはもとより、企業、経済団体、市民活動支援団体から研究員を派遣してい ただき、座長の東京大学大学院助教授を中心にそれぞれの個性や分野の専門性を生かした、 まさにコラボレーションによる、協働研究を行うことです。この二つのこだわりのもと、

(15)

ヒア

リン

グ記録

まちづくり政策協働研究会では、議論の参考とするため、各分野で活躍されている方を研究

会にゲストとして迎え、ヒアリングを実施した。以下にその概要を整理する。

(1)

の立川像

-取

をと

して

講 師 : 日本経済新聞社多摩支局長 鈴木純一氏

配付資料 : ・日経新聞特集記事等コピー「素顔の東京」、「多摩のいぶき」

: ・「多摩の実力」

・日経新聞社は、今年5月に多摩支局を立川に開いた。多摩の取材を強化して来ている。

<街のイメージ調査>

・東京版の地方経済面で7月に連載した「素顔の東京」において、2,000人に対するインタ ーネットアンケートによる街のイメージのランキングを載せている。この記事を通して 立川像について話したい。

・「素顔の東京」では、東京を代表する街、変化の激しい街、安全な街、訪れたい街、子 供を育てあげたい街、消費が盛んな街、衰退している街など22項目について調査してい るが、立川について特徴的なところとして以下の点がある。

・「変化の激しい街」では、第12位と青山(第11位)に次いでいる。発展したイメージが

持たれている。

・「東京を代表する街」では、多摩はほとんど出てこない。立川、町田ともに1票。

・「安全な街」では、奥多摩、国立が上位に位置し、第11位から青梅、多摩センター、八 王子が続くが、立川は4票のみ。

・「遊びや観光に行きたい街」では、多摩の中で吉祥寺(第6位)が突出している。立川、 府中、多摩センターは1票。(多摩の人のみの集計でも全体とあまり変わらない。) ・「外国人が多く国際的な街」では、立川は第25位。

・「地域活動が盛んな街」では、国立、三鷹が上位(第3,4位)。立川は第27位。

・「子供を育てあげたい街」では、立川は第22位。国立、吉祥寺が第1,2位。(多摩の人は ほとんど多摩の街を挙げている。上位は国立、吉祥寺、府中、成城学園、多摩センター、 国分寺、立川と続く。)

・「子供を育てたくない街」では、繁華街が選ばれている。(立川、町田は1票。)

・「若者が元気な街」では立川は第15位。「高齢者や障害者に優しい街」では立川は第27位

(4票)。「衰退している街」では下位のほう。「ついの住み家にしたい街」では立川は第

19位で、「絶対に住みたくない街」では第44位。

・結果を見ると、「立川」の強いイメージは出てきていない。駅前の近代的な街だけでな く、工場、郊外の農業の存在など多様な街であることから、イメージが分散していると

思われる。(cf.国立=学園都市のイメージ)ただ、第10位~20位くらいには登場してき ており、イメージが希薄という訳ではない。

<現実に指標に見る多摩の実力>

(16)

施設などについて多摩地域他市と比較しつつ説明された。

・2008国体や東京オリンピックなどのスポーツイベントを、飛躍に活用すると良いのでは ないか。

<今後の立川、多摩の戦略>

・多摩地域は全体で1つの県に匹敵する集積を有しており、立川を中心として100万都市を つくって欲しい。八王子、町田、武蔵野・三鷹を中心とする圏域がある中で、立川は多 摩の地理的中心であり、東西南北の交通の要衝である。駅の近くにオープンスペースを

持っている。そういったまちづくりを展開したら、面白いのではないか。 ・道州制となり、南関東州ができるとした場合にも州都とすることも考え得る。

・街のイメージを追求して何かを得ると、何かを失うことにならざるを得ないが、絞って いくほうが良いのではないか。基地の街としてのイメージは最近ようやく払拭されたよ うに見える。

(17)

(2)

昭和記念

の現

、今後の事業

開について

講 師:財団法人公園緑地管理財団昭和管理センター 次長兼企画課長 長谷川清弘氏

配付資料:・「国営昭和記念公園の利用状況について」

・「盆栽苑」(パンフレット)

・「国営昭和記念公園事業概要」(国土交通省パンフレット)

<レクチャー概要>

・(財) 公園緑地管理財団で17ヶ所の国営公園のうち14ヶ所を管理している。

・最近の利用状況:年間入園者数約250万人、そのうち花まつり期間中が約100万人。開園

以来H13年に3000万人が入場、H17年に4000万人に達し。

・年間の行事等の実施状況:スプリングフェスタ、サマーフェスティバル(コンサートは

近隣からの騒音に対する苦情により休止中)、コスモスまつり、ウィンタープレゼント 等

・市民参加活動について:

公募型ボランティアが6グループ、連携型ボランティア(専門団体との連携)が5グル

ープある。ボランティア数は約900人(そのうち野外いけばなボランティアの草月会メ

ンバーが300人)、延べ活動人数は1万人前後。

ボランティアの居住地は、わんわん、スポーツ、いけばなは広域。それ以外では立川 市200人弱、昭島市100人弱、その他多摩地区300人弱。

・17年度、スプリングフェスタに83万人が入園(平年は60万人)、チューリップガーデン

ミュージアムはチューリップ花修景により格段の増加。‥花木、花が最も人を呼べる。 ・プールは今年、過去10ヶ年で最高の入場者30万人。(多摩テック、西武園、豊島園は減

少。大磯は増加。)

・緑の日が過去最高の日入場者数であった。88,860人

・今後の課題は、国外・全国に対するPR・誘致(盆栽苑や昭和天皇記念館)、国民4人に 1人が利用する国営公園の実現(現在5人に1人。その2割アップ。H19こもれびの里オー プン時に320万人以上が目標。)管理費削減。

・利用者の動向は、年々増加、子供~青年層の割合が減り50代以上の割合が増加。女性の 割合が増加。入園者の住所は、立川・昭島市からの利用者数はS58年6万人→H13年19万人 と増加しているが割合は減少。子供の入園者数が増えていないのが課題。

・曜日別では7割が休日。平日やオフシーズンの入園者数を増やし平準化を図ることが課 題。

<質疑>

・立川・昭島市だけでなく、多摩地区全体の方々を対象に利用促進を図っている。

・市との協働については大事だと考えている。コスモスまつりの行政による花のまちづく りとの連携などを図りたい。ウィンタープレゼントの商工会議所との連携などを実施し ている。ただ、立川市だけに目を向けていくわけに行かない。常に昭島市との連携も考

慮する必要がある。

・名物となるお土産として商工会議所からいくつか推薦してもらっているが、全体的に地 味である。仙台の笹かまぼこのような人気のある、もっと新しいものが出せればと考え ている。商工会議所との連携により製菓専門学校で開発したお菓子「昭和の風」も公園

(18)

・現在3つある公園のキャラクターは契約で印刷物への利用に限定されているので、もっ

と使いやすいキャラクターをつくりたい。

・チューリップのオランダでの新しい品種開発に際して、特徴のあるネーミングができる と面白いと考えている。

・ボランティア活動は、代表世話人、世話人をつくり、世話人会議を定期的に開催してい る。

・ボランティアは年12回の活動への参加が条件。交通費も出さない。イベント時は弁当代。 ・ボランティア参加の動機は、社会貢献に対する満足度重視の市民参加意識に因っている

と思われる。

・企画課の中の指導係2名がボランティア支援を担当。

・職員は75名。他に国交省約30名(公園整備担当)が常駐。植栽管理は4名で担当。 ・立川口・西立川口から100万人強。砂川口から約20万人。玉川上水口と昭島口から10万人

弱。最近立川口からの入園が増えている。立川口からアクセスするお客の7~8割が駅か ら歩いている。

・昭和記念公園のイメージとしては花の公園が最も一般的。他にマラソン公園のイメージ も出てきている。

・街に来た人を公園に呼び込む工夫は、店舗や駅で資料や割引券を配ったりしている。公

園利用者を待ちに引き込むための入園者に対する買物券配布などは検討の余地がある。 ・ウィンターイベントのアンケートでは来場者20万人のうちの4割が街で買い物や食事を

したと回答。

・防災訓練や一斉清掃などの市民のイベントの場として活用をぜひ図っていきたい。 ・立川口の公園前の空地には、若者の集まる専門店やブティックなどが形成されると、公

(19)

)立川市に

ける

T産業の現

、今後の事業

開について

講 師:東洋システム株式会社 代表取締役社長 飯田哲郎氏

配付資料:・「たちかわIT交流会のご案内」(パンフレット)

・「日経新聞記事コピー」(2005.8.20、8.26、9.13)

<レクチャー概要>

(昭和51年創立。立川市でコンピューターソフト開発事業を展開。開発センターは拝島に、 西安にも事業所を展開。ほとんどの開発は西安で行う。広州で携帯のコンテンツを配 信。)

①IT業界の動向

・IT産業は日本の成長産業有望7分野の1つに入っている。2010年に向けて1.8倍ぐら いの市場規模となるとされている。

・会社は拝島で始めた。拝島には東芝、日本航空電子などハイテク産業が多く集積してい た。15分以内で訪れることができる位置。

・IT業界は今後10年間は右肩上がりで成長する。(2011年デジタル放送化、双方向放 送などによるデジタル家電やICタグ市場の拡大。ただしIT売上げは前年比1.1%減 でありその大きな原因は中国、インドへの外注。)

②中国のIT産業

・東洋システムは30年前の設立時から中国とインドと取引する戦略を持っていて、社名も

その意味から付けた。

・中国13億人とインド11億人の人口集積を有する。(2040年にインドが逆転の予測) ・中国の携帯電話普及率は25%だが3億5千万台。(日本は80%だが8.7千万台に過ぎない) ・中国GDPは9.7%成長。(2005年1~3月までの1年間)

・上海には16階建て以上のビルが4000棟あり、世界一。 ・できたら立川に世界一のテレビ塔を建てたら良いと思う。 ・北京、大連、成都、広州などでソフトパークが続々建設。

・年間に新卒のソフトの技術者が18万人供給される。(日本は約3万人) ・IT技術者の給料は高く(昔は2倍)最優秀な人材が集まる。

・科教興国の思想。 ③たちかわIT交流会

・昨年10月に発足した。(約30社)

・情報交流、WEB広報、パートナーシップ、共同研修、共同受注の5部門の活動。 ・立川市にはIT企業が132社あり、多摩地域で最も多い。

・集積した理由はあまりないが、交通の便が良く、企業が集まった。 ・渋谷にもIT企業が多く、国立公園、場外馬券場の存在が共通する。

・多摩地域は、人口400万人、従業者数、製造品出荷額、小売年間販売額で全国11番目の 県に匹敵する。

・立川市は情報化が遅れている。住みよさは全国4番目。 ④情報

・政策のパラダイム変化

産業政策 ⇒ 競争政策 ⇒ 政府干渉的政策

(20)

・今後、携帯通販(今年2000億円は去年の4倍)、インターネット広告(大事なポイント:

市場規模は2800億円)、リスティング広告の市場規模が拡大する。

・インターネットは無視できなくなっている。東洋システムで立川のポータルサイトの開 設を予定している。RDFの活用し情報が即時に更新されるよう工夫。また、立川のあ

らゆる情報が見れるようにする。

・インターネット広告は宣伝と購入が一体的。(宣伝を見ていいなと思ったら即買うこと ができる)

・ホームページはカラーリングも重要。 ・役立つ情報の3要素=

1内容 2タイミング 3表現

・情報の特質=

□情報は無限に存在する □情報は使っても減らない □情報はコピーでき る

□情報は伸縮自在である □情報は即時移動できる

□情報は表現形態と意味の二重構造を持つ □情報は情報を呼ぶ □情報は活用されて始めて価値を生む

□情報は正しいかどうか保証されていない場合がある

・「報」=最後に残された経営資源『時間』。 「情」=究極の人生の目的は、『時間』を どう楽しく過ごすか

・変わるもの=科学、技術。 変わらないもの=ヒト

・情報を生み出す主体、情報を活用する主体が、情報化戦略の主役にならなければいけな い。(大事な点だ。)

<質疑>

・立川にIT企業が多い理由としては、交通の便以外では、R16沿道の中に日本のハイテ ク企業の25%の出荷額を占める日立、富士通など主要企業が立地しており、立川はその

真ん中に位置することが挙げられる。もともとこちらの地域には仕事がある。また、工

学系の大学が多いこともあると思う。

・市役所に期待することとしては、「大手ではなく地元企業に業務を発注すること」、「役

所は需要のないところの仕事が多すぎるのではないか。(図書館、給食など)役所も儲 かる仕事をやること」、「合理化して効率的に業務をやること」、「サービスはどんどんア

ウトソーシングすること」。

・ムーアの法則(米Intel社の設立者ムーア(Gordon E. Moore)が1965年に提唱した半導体

技術の進歩に関する経験則。『半導体チップの集積度は、およそ18カ月で2倍になる』という もの。集積度とはICチップ上に集積されたトランジスタや抵抗などの素子の数を表す。)か ら、最近では12ヶ月の2倍の進歩と言われている。

(21)

NP

Oの現

と役割、今後の

開について

講 師:NPO法人高齢社会の食と職を考えるチャンプルーの会 代表長 紀平容子氏

配付資料:・「商店街にNPOがやってきた!!」

・「レストランサラのお弁当」

・「サラ通信№14」

<レクチャー概要>

◎テーマ:「地域に仕事を創るということ-商店街におけるNPO活動」 ①NPO設立経緯と活動内容

・1998年4月活動開始→2000年4月NPO法人格取得

・レストランサラ(1999年2月開店)

‥レストランの営業、宅配弁当、コンサート、ギャラリー、2時のおしゃべり会 ・ひろばサラ(2001年10月オープン)商店街空き店舗活用推進事業を利用※

‥カルチャーセンター的機能(講座、各種教室、コンサート、映画会) ・デイサービスサラ(2003年5月スタート)商店街空き店舗活用推進事業を利用

‥当初3名でスタート

介護講座、ボランティア講座(都合15回程度開催)の受講者の中から働き手を得た ・出張おしゃべり隊

・サラ農園(2005年5月スタート) ‥生ごみの肥料化 ・エルロード商店街での活動

・年商:レストラン1100万円、デイサービス1300万円

※商店街空き店舗活用推進事業:都1/3・市1/3の家賃補助を3年間受けられる ②NPOで活動するメリット

・儲からなくてもやる必要のあることに取り組むことができる ・社会的な責任と信用

・ニーズを把握し、即実行できる

・人、もの、金、アイデアなど多様なエネルギーを呼び込むことができる ③会の課題

・経営の安定

・収益事業と非営利活動のバランス

・NPOとしてのマネージメント力(人によって思いに差がある) ④今後の活動予定

・弁当宅配(宅配とレストランの比率は7:3と増加)に併せたちょっとしたサービス ・学童保育(デイサービスの後のスペースを利用)

<質疑>

・集会所を利用した月1回の呑み会のお母さん仲間の集まりの交友関係から発展して活動 立ち上げに至った。元々の知り合いで始めた。女性は地域にネットワークを持っている。 ・収益事業に対する制約は特にない。

・弁当の値段700円はこれ以上安くはできない。配達はボランティアにお願いしている。 質を落としたくないし、損をしてまでは安くしない。価値をわかってくれる人を相手に するしかない。ビジネスとして成り立った上で質の高いサービスを提供したい。

(22)

は2人が常勤、他はパート扱い登録メンバー。(時給800~850円)。

・介護保険以上のサービスが必要になることもある。その場合ボランティアが対応してカ

バーしている。介護保険ではサービスを受けられない人を放り出すと、具合が悪く逆戻 りしてします。

・弁当配達のエリアは、東は国分寺市が多い。JRの南側には行かない。これ以上を広げ

られない。顔の見えるサービスの範囲を超える。

・どんどん他でも始めてもらいたい、ノウハウも全部提供しているが、こういったNPO

事業は大変なので、なかなかあちこちで始まっていかない。

・ボランティアの使い方、付き合い方は難しい。強制できないし、やって欲しくないこと をやったり、やって欲しいことをやってもらえなかったり。善意であるだけに困る場合

がある。ボランティアに変わって貰うように付き合う。

・ただ給料をもらい働くという意識の人もNPOのレストランという意識が根付いてきた。 ・基礎的なことは自前で賄えるようにしている。助成は申請が受理されるかどうかによっ

て年毎にバラツキが大きいので、助成を当てにして活動はしたくない。優位な関係で得

られるのなら助成に乗るが。

参照

関連したドキュメント

社会システムの変革 ……… P56 政策11 区市町村との連携強化 ……… P57 政策12 都庁の率先行動 ……… P57 政策13 世界諸都市等との連携強化 ……… P58

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